松場通信Vol.15 〜早すぎた種まき〜
4月7日。同じ集落の方にバッタリと合って、すこし世間話をしました。
畑をはじめるんだと言うと「ほ〜!畑もやるだか?たいしたもんだ」と褒めてくれました。
一方でじゃがいもを植えたと言ったら「もう植えただか?はやくねぇか?仕事がはえーな、おい」
と言われました。
たしかにじゃがいもを植えたのは3月31日。
その時期から周りの畑を注意深く観察していましたが、
それらしいふるまいが見受けられませんでした。
種まき時期など地域の人に聞いたら早いんですが、
折角の農業筆下ろし。
自分でできる範囲の情報は自分で集めたかったのです。
ほら、先に答えを知っているとつまらないじゃないすか。
後々のこういう会話で答え合わせをするんです。
とにかくこの地域では、じゃがいもは蒔くのに早すぎたようです。
なんでもじゃがいもは霜などに弱いよう。
この地域は4月上旬でも霜が積もるような寒冷地域ですので、たしかにアカんですね。
4月8日の朝は霜&雪が積もっていてびっくらしました。
『早すぎた種まき』なんかその手の映画でありそうなタイトルですよね。
はっはっは。
(そういう場合は藁やマルチをかけて保温しておくのだそうです)
そして前回のブログを見て、早速役場の先輩が農業のことをすこし教えてくれました。
①種芋の切り方(じゃがいもの種)。
適当なぶつ切りではなく、
なんでも頭のほうから発芽し、
お尻はあまり発芽しないようなので、
それを前提に切らねばならぬようでした。
これはつまりイチゴを横から食えば甘さが均等になるあの原理と一緒ですね。
ん、なんか違いますかね。
実は、この間植えたじゃがいもは横に三等分にしていたので、
「頭」「お腹」「お尻」の部位がそれぞれ土に埋まっています。
つまり頭以外は、脳みそのないクローンということになりますね。
②切った種芋はすぐには植えずに、
切って3日くらいは風通しの良い日陰に置いておいたほうがいいということでした。
切ったところはSensitive(敏感)なのです。
傷のようなもの。
なのですぐ植えるとバイキンがついて「あぎゃー」とのことでした。
乾燥させない場合は、灰を切り口につけるとよいとのこと。
ちなみに、種芋は発芽するまで発砲スチロールに入れて芽が出るのを待つ家庭もあるみたいです。
いや〜深いですね。
じゃがいもひとつとっても。
植えてすぐにイノシシが掘り起こすと思っていたので、
保険で残しておいた種芋。
早速ここ数日で得た見聞録をフルに活かしそのようにしました。
ということで、今から畑を何の前情報もなく始める僕と同じようなど素人の皆様へ、
アントニオ猪木の言葉を贈りたいと思います。
執筆者:筑北村 地域おこし協力隊 青木陽太郎