筑北村てくてくブログ

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上手山通信Vol.4 ~たまには自宅を離れて~


 

 

前回の記事で、『村外の人に読まれているのでしょうか』と呟いたところ、

数人の方が気を遣って「読んでいるぞ、面白いから続けなさい」と激励をくださりました。

ありがたい事です。

 

書きたいことが沢山あります。

それには、まず溜まっているネタをどんどん消化しなければいけません。

ここでようやく自宅を離れて、集落の一部を紹介したいと思います。

 

 

下の図は上手山のマップ(国土地理院より引用)です。

 

すこし分かりにくいので、もう少しシンプルにしてみました。

オレンジの所が民家(人が住んでいるところ)になります。

今回はピンクに色が塗られている、同じ集落の「浪野さん」のお宅で飼っているヤギに、餌やりをする話です。

こちらの浪野さんは、十数年前に大阪から農業をするために、移住してきたご夫婦です。

(顔が写っている写真がありませんでした。)

無農薬でつくる、有機栽培の野菜たち、時々白菜や大根などを分けていただいています。

面白いぐらいに美味しい野菜、『噛めば甘し嗅げば尊し』、上手山万歳!

現在旦那さんの方は60代後半ですが、移住当時は『県外からの移住者、農業に燃える』などと新聞に取り上げられたそうです。

移住して長いので、すっかり標準語かと思いきや、バリバリの大阪弁です。

それは、この集落が一種の孤立状態にあるので、世俗の干渉を受けていないという立派な証明にもなります。

因みにこれは僕が上手山をいいなと思った大きな理由の一つでもあります。

確かにそうじゃありませんか、田舎に来てまでアパートなんかに住みたくないですもん

ここ上手山では、のびのびとした人間生活、誰にも邪魔されない世界、外で用を足す楽しみ…

まさに『たまに来るのは回覧板』の世界です。

実際田舎と言っても大抵の集落は家がまぁまぁ密集していますので上手山のような場所は意外と珍しいと思います。(いわゆるレアものです、ラッキー!)

特に僕のように都会が苦手で、人ごみが嫌いで、なおかつコソコソ生きていきたいひとにとってはサイコー。

そんなことを書くとお前は怪しい宗教でもやっているのかと言われてしまいますが、

ご安心ください、あおき家は先祖代々浄土真宗を信仰しております。

 

 

話が脱輪してしまいましたが、

僕は正月に大阪へ帰る浪野さんの代わりに、ヤギの餌やりを頼まれていたのでした。

赤い首輪のヤギは「ロッコ」、青い首輪のヤギは・・・・

たしか「ニコ」か「ニコル」だったと思います。

ザーネンという種類だそうです。

 

餌やりを頼まれたのは元旦から4日まで。

浪野さんの所へは、うちの前にある道からショートカットができます。

 

すぐに砕石が敷いてある、砂利道に出ます。

これは戦後の開拓時代に作られ、昔は良く使われていたそうですが、今はほとんど上手山関係者しか使っていません。

「上手山プライベートロード」とでも呼べば、なんだか少し高級感が出ますので、僕はそう呼ぶことにしました。

ここをせっせと登って行くのです。

 

途中でこんなシーンに遭遇。

嫌ですねぇ、見るからに寒いじゃないですか。

 

30秒ほど登ると、情けないことに少し息切れが。

ぜぇ、ぜぇ。

あ!浪野家の倉庫が向こうに見えてきました。

 

現場に着くと、ヤギは僕の顔を見てプイッと中に引っ込んでしまいました。

そんな露骨な態度を取らなくても・・・。

仲良くしようぜ。

 

たいていの家畜は、餌の袋の音がするだけで興味を示してくれます(あくまで餌に)。

 

ボールに餌を放ると、たちまち飛び出してきました。

浪野家のヤギは贅沢にも古米と豆柄と牧草を食べているのでした。

自分が知っているヤギなんか「牧場王」という名の、家畜界のジャンクフードを喰っていたというのに!

写真で見ると伝わりずらいですが、かなり胴回りがたくましいです。

栄養価が高いものを食べているからですね、触るとブヨ~ンとして、とても気持ちいいです。

 

 

そんな浪野さんのお宅ですが、現在後継者を探しているとのこと

有機農業に興味がある人がいましたら、あおきにお知らせください。

chikuhoku.aoki@gmail.com

※(↑と書いたところ、2019年の10月に移住された方が、もしかしたら継業してくれることになりました!)

 


話は変わって、我が家の同じ屋根の下に、「福田さん」という木工作家さんが住んでいます。

これはどういうことかというと、もともと僕が住む家は、大家さんが二世帯で暮らしていました。

現在その物件を二つに分けて住んでいるのです。

 

 

そんなお隣の福田さんが、新年のご挨拶に来てくれました。

これはこれはと、忙しい福田さんを捕まえて、しんみりお酒に付き合ってもらいました。

 

お酒が入るとご機嫌な福田さん、普段もハイテンションな人です。

「オチにふさわしい写真をお願いします」と頼むと、快くこんなことをしてくれました。

 

 

おわり。

 

 

 

 

P.S.

『ちくほくのひと』という村の観光サイトに福田さんのインタビュー記事がございます。

こちらもチェック!

http://chikuhoku.jp/interview/03.php

 

 

協力隊 あおき

 

 

 

 

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